子育て 家庭学習

【子育ての果て】

兄弟によって違う?知的欲求の差の結果

前回記事【問題の本質を理解するということ】はコチラ

 

長男と次男のちがい

 

兄弟によっても、まさに個性バラバラです!

 

夏休みのある日、祖父母宅で。

覚えたばかりの九九をリズムに乗って口ずさんでいた2年生の次男。

「くは しちじゅうに♪」

「くく はちじゅういち♪」

 

そんな次男の様子を見ていたじいじが

横から少し意地悪な問題を出しました。

「じゃあ9×12は何でしょう~?」

 

今まで漫画を読んでいて、我関せずだった4年生の長男も

突然参戦し始めました。

見ると9×12の筆算をして答えを出そうとしています。

(すぐにマウントを取ろうとする、こんなところも長男ならでは笑)

 

次男はと言うと。

「くく はちじゅういち、

9とびで、、

9×10が90、

9×11が99、

99+9は、、、108!!!

 

二人とも答えが一致したようです。

 

すぐさま筆算をした長男も、

9ずつ足していった次男も、もちろん二人とも正解です。

 

でも我が家の長男と次男の場合、

何か問題にぶつかったときに

試行錯誤して自分の力で解決しようとするのはいつも、次男なんです。

 

今回は長男にとって簡単な問題だったので回答できましたが、

二人が習っていない問題が出た時、その差は顕著です。

 

人のせいにして回答を拒否するのか、

自分の知識を駆使して考え、解決しようとするのか。

 

 

100点ばかりでオールAの「成績優秀」な長男は、

予想外の問題や少し掘り下げた問題が出されると

たちまち思考停止して、フリーズしてしまいます。

 

「習ってないから分からない」

「知らないから分からない」

長男の口癖です。

 

 

 

 

 

 

 

兄弟で何が違うのでしょうか?

私は「物事の本質を理解しているかどうか」の差だと思います。

 

本質を理解していれば、例えば今回の掛け算のように

習っていない問題が出ても、

掛け算の本質=同じ数ずつ足していく → 解決できる

と分かります。

自分の知識をパズルのように組み合わせたり、

思い出したりしながら、応用させることもできます。

 

実際、成績がBばかりの次男は、

ケアレスミスや忘れ物、字や数字が異様に汚い(読めないことも)という

親としては困ったな、なところも多々あるのですが(@_@;)

いつも本質的なところは抑えているので、

習ったか習ってないかに関係なく、よく考えて、答えを導き出そうとします。

 

一方、暗記や単元の表面ばかりに気を取られがちな長男は

その時には100点とかオールAという結果に満足するかもしれないけれど、

時間がたったら内容を忘れてしまう――

まさに一夜漬けの状態になってしまっていて、

時期が過ぎるととんちんかんな回答をすることがたまにあります。

 

なぜその公式になるのかを考えたり、自分で公式を導き出したりするのと、

公式をただ丸暗記するかの差、

と言えば分かりやすいでしょうか。

 

 

どうやったら「本質」に気付けるの?

 

では、「物事の本質」に気付けるか気付けないかの差は何なのでしょうか?

それは、

現状に満足しているか、と

もっと知りたい、なぜかを知りたい、という欲求の差ではないでしょうか。

 

小学校4~5年生にもなると、だんだんと自我やプライドが強く出てきます。

まさにプライドがあるがゆえに、

間違えることや試行錯誤することをどんどん恐れてしまい、

現状に満足することを選んでしまうのです。

 

つまり、

考えるよりも先に、手っ取り早く暗記する

100点やAなどの「結果」に安心する

現状に満足する

考えるよりも先に、手っ取り早く暗記する

、、という負のループにはまってしまうわけです。

 

現状に満足していては、

もっと知りたい、なぜかを知りたい、という欲が出るはずはありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

子どもの個性も親の責任?

 

長男と次男に限らず、

人間誰にでも長所や短所という個性があるわけですが、

我が家の場合、その責任は私たち親にあると思っています。

 

長男は生まれた時から環境に恵まれ、

物理的にも精神的にも、満たされすぎていたのかもしれません。

先回りしたりお膳立てしたりすることで、

何かを欲する、考えさせる、という機会を

母親である私が奪ってきてしまったのかもしれません。

 

一方、次男は生まれた時から「兄」というライバルがいるので、

自分なりに知恵を絞って工夫することも多く、

結果、知識に対しても貪欲になっていったのかもしれません。

 

それでも、人生はまだまだこの先何十年と続きます。

中学卒業してか、成人してかは分かりませんが、

親元を離れるにも、まだまだ時間があります。

軌道修正は間に合います。

 

コツコツと人一倍努力をする長男の良いところやプライド、

学力が向上したことでついた彼の自信を尊重しながら、

失敗しても大丈夫なんだ、

時間をかけて試行錯誤してもいいんだ、と

安心してもらえる環境を作っていきたい、と思っています。

 

その結果が、

表面や結果だけにとらわれない、

物事の本質を見極め、考え、自分で解決できる力になると思うからです。

 

 

 

 

 

 

 

高い偏差値や有名な出身大学は、人生の可能性は広げるかもしれないけれど、

人としてそれが全てではありません。

親がいなくなっても、看板に頼らなくても、

自分で考え、自分で解決し、力強く生きていけるように。

 

 

課題はもちろん次男にも。私自身にも。

そのためには今、どうしたらよいのかな。

何が必要かな。

逆に、自分から手は出さずに、何を待とうかな。

失敗も、過程も、結果も、楽しみながら

どうやって親子で向き合えるのかな。

そんな思いを抱き、私自身も試行錯誤しながら、日々接しています。

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boysmum33

大学卒業後、大手進学塾にて中学受験のための勉強を教えていました。 結婚、出産を経て今は主婦として、 小学生の兄弟、未就学児の三男に囲まれ、慌ただしくも元気で楽しい毎日を過ごしています。 私自身、受験の良さ、私立の楽しさも経験しています。 それでも、 偏差値教育よりも、親がいなくなっても自活できる人になれるように。 そんな「人間力」を高めるべく、遊びに学びに、子どもたちと向き合う時間を大事にしています。

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