夜尿症は治るんです!!
「なんでぼくだけオムツなの?」
小2長男 夜尿症完治までの全記録ブログ
★夜尿症と診断されてからの治療についてはこちら。
今回はそもそも夜尿症って何なのか、
医学用語とともに
長男の体験も交えながら分かりやすく説明していきたいと思います。
★【夜尿症について Q&A①】はこちら。
⑥夜尿症 病院の検査って何するの?
★必ずする検査
1、問診
・・・・幼少期~現在の症状、家族の夜尿歴、生活習慣、身長体重、夜尿のタイプを調べます。
2、尿検査
・・・・尿タンパク、尿糖、尿沈査(尿中の赤血球や白血球など)が含まれているかどうかをみます。尿路感染症や糖尿病などが夜尿の原因となっていることがあるため、それがないかどうか調べます。
3、血液検査
・・・・全身の健康状態を確認するため、肝機能、腎機能、造血機能を調べます。このデータは、治療中に副作用をチェックする際の基準値となります。
4、尿浸透圧、尿比重検査
・・・・夜間の尿が薄いか濃いかをみるために、夜尿があった朝一番の尿で、数日間、尿浸透圧あるいは尿比重の検査を行います。または、夜中の2~3時に起こして採尿し、帰宅後の尿と比較します。
★必要に応じてする検査(内臓等に問題がないかを調べます)
5、レントゲン検査
6、脳波検査
7、残尿検査
8、心理検査
9、尿流曲線検査
10、腰部・頭部のCT・MRI検査 など
うちの長男の場合は、初診時に「膀胱型の夜尿症」と判明したため、5~10の検査はしませんでした。
片道2時間近くかけて来院した上、1日がかりの検査になるかと覚悟していたので、
安心したのと同時に少し拍子抜けしたのを覚えています。
ちなみに長男と病院に行ったのは初診時と、あともう一回、あったと思います。
あとの再診は毎回私一人で(生後半年の三男は抱っこで毎回一緒でしたが)、
小学生の長男をずっと一緒に連れて行かなくても良いのは精神的にとても楽でした。
4の尿浸透圧、尿比重検査については、3日間分の小さな空の試験管を持ち帰り、
家で採尿し、次回の再診時に提出しました。
また初回時にアラーム療法(ピスコール)について説明を受け、
使用方法、レンタル手続きについてレクチャーされました。
初診時から数日後にはピスコールが届いたので、そこから本格的に治療がスタートしました。
⑦夜尿症にはどんな種類があるの?
夜尿症には3つのタイプがあります。
1、多尿型
・・・・一晩の尿量は小学校低学年で普通200cc以下です。
250cc以上ある場合を多尿型と言います。
このタイプは、比較的身長が低く、二次性徴(思春期の特徴)も遅れがちで、
習慣的に水分を多くとっている傾向があり、
また、抗利尿ホルモン(尿を濃くして尿量を少なくするホルモン)の分泌が低下している場合もあります。
2、膀胱型
・・・・夜間の尿量が少ないけど、膀胱が小さいために夜尿をしてしまいます。
おしっこをためる力が弱く、がまん尿量が少ない場合を膀胱型といいます。
このタイプは、日中もおしっこが近く、冷え性を伴っていることが多い傾向があります。また、日中におもらしをしてしまうこともあります。
3、混合型
・・・・夜間の尿量が多く、しかも膀胱が小さい場合を「混合型」といいます。多尿型や膀胱型より重症のタイプです。
詳しくはコチラ 【夜尿症の原因 あなたのお子さんはどのタイプ?】
⑧夜尿症の治療方法
夜尿症の治療方法は主に4つあります。
焦らずに、お子さんと一緒にじっくり取り組んでみましょう。
1、生活習慣を見直そう!
・夜尿症のお子さんへの接し方に気を付けましょう。
・水分や塩分の取りすぎ、摂取時間帯に気を付けましょう。
・就寝前のトイレでの排尿を徹底しましょう。
・規則正しい生活リズムの確立しましょう。
・体が冷えないように気を付けましょう。
2、「がまん尿トレーニング」で膀胱を大きくしよう!
3、アラーム療法をしてみよう!
4、薬物治療をしてみよう!
・抗利尿ホルモン薬(内服薬・点鼻薬)、三環系抗うつ薬(内服薬)、漢方薬などを主治医と相談のもと取り入れてみましょう。
⑨夜尿症に効く薬
夜尿症には、効果的な治療薬があります。大きく分けて3種類の薬です。
1、抗利尿ホルモン剤(点鼻薬・内服薬)
・・・・尿を濃くして、尿量を少なくする作用を持つ薬剤で、点鼻して鼻の粘膜から吸収させます。内服薬もあります。
2、抗コリン薬(内服薬)
・・・・尿を多く膀胱にためられるように、膀胱機能などを安定させる薬剤で、がまん尿量を増やします。
3、三環系抗うつ剤(内服薬)
・・・・もともとはうつ的な状態を明るくしてくれる薬剤ですが、抗利尿ホルモンの分泌を促す作用と抗コリン作用とがあります。
夜尿症のタイプや症状によって上記の薬剤を単独、もしくはいくつかを組み合わせて用いますが、
使う量や使用期間も年齢や症状によって異なります。
薬物療法、我が家はやっていませんが、即効性はあるものの、
薬をやめるとまた夜尿が復活してしまう、という側面があるようです。
合宿等お泊まりの機会に、応急的には良いのかもしれません。
詳しくはコチラ 【夜尿症の薬 効果と副作用】
⑩膀胱の大きさを調べよう!子どもにはツライ「がまん尿」測定
膀胱の大きさは自宅で調べることができます。
まずは就寝中の夜間尿量(どのくらいおしっこが出てしまったか、またどのくらい膀胱にたまっているか)を調べましょう。
1、まず寝る前にトイレに行き、膀胱を空っぽにします。
2、紙おむつの重さを測定してから、おむつをして寝ます。
3、朝起きたとき、ぬれた紙おむつの重さを測定します。
4、朝一番のトイレに行って、尿量を計量カップで測定します。
夜間尿量=
朝のぬれた紙おむつ(g)-元の紙おむつ(g)+朝一番の尿(cc)
小学校1~3年生 200cc以下
4年生以降 250cc以下 が基準値です。
学校から帰った後、家でおしっこをがまんさせ、もうだめだ、というときの尿量を測定します。
小学校1年生 150cc以上
小学校2年生 200cc以上
小学校3年生 250cc以上 が基準値です。
【夜尿症について Q&A③】に続きます。