夜尿症は治るんです!!
「なんでぼくだけオムツなの?」
小2長男 夜尿症完治までの全記録ブログ
夜尿症の治療には4つの段階がある
臓器や神経に問題がある場合もあるので、まずは専門医に診てもらうのが安心です!
*夜尿症とは?
夜間就寝中のおもらしのことを、5歳未満だと「おねしょ」と言い、
5歳以降だとおねしょを医学用語で「夜尿」と言います。
5歳以降で月に1回以上の夜尿が
3ヶ月以上続くものが「夜尿症」である、と定義されています。
つまり「夜尿症」かどうかの境は5歳。
*病院に行く目安は?
昼間に
おしっこやうんちをもらす |
おねしょだけ | ||
ほぼ毎晩 | 数回/週 | ||
5~6歳(未就学児) | 病院に行こう! | 生活習慣を見直してみよう! | 生活習慣を見直してみよう! |
小学校1~2年生 | 病院に行こう! | 病院に行こう! | 生活習慣を見直してみよう! |
小学校3年生以上 | 病院に行こう! | 病院に行こう! | 病院に行こう! |
詳しくはコチラ
夜尿症の治療方法って?
では、夜尿症の治療方法について見ていきましょう。
お子さんに合わせて主に、以下の4つの治療を段階的に
あるいは並行して行っていくことになります。
専門医の指導のもと、焦らずに、お子さんと一緒にじっくり取り組んでみましょう。
治療方法① 生活習慣を見直そう!
治療方法②「がまん尿トレーニング」で膀胱を大きくしよう!
治療方法③ アラーム療法をしてみよう!
治療方法④ 薬物治療をしてみよう!
それぞれについて、見ていきます。
治療方法① 生活習慣を見直そう!
夜尿症のお子さんへの接し方に気を付けていますか?
→怒ったり、夜中に無理やり起こしたりしてはいけません!(アラーム療法中は起こします)
水分や塩分の取りすぎ、摂取時間帯に気を付けていますか?
→水分、塩分はのどが渇くので控えめにします。
水分は午前中にたくさん飲み、夕方以降の水分はコップ一杯まで!
就寝前のトイレでの排尿を徹底していますか?
→一滴残らず出し切りましょう!
規則正しい生活リズムの確立できていますか?
→早寝早起きを心がけ、便秘にならないよう食事や運動にも気を付けましょう!
便秘も夜尿症の症状を悪化させます。
体が冷えないように気を付けていますか?
→特に冬場は夜尿症が悪化します。寝る前に布団や体を温めましょう!
これらを気を付けるだけで、
数ヶ月で約2割の夜尿症が改善するそうです。
しかし、生活指導をしても改善しない場合には、以下の治療へと進んでいきます。
「がまん尿トレーニング」と「アラーム療法」を頑張ったよ!
治療方法②「がまん尿トレーニング」で膀胱を大きくしよう!
夜尿症の原因の一つに
「通常よりも膀胱が小さいため(=膀胱型)」というのがあります。
膀胱が小さいために尿を溜められず、おしっこが漏れてしまうのです。
昼間のおもらしはないけど、夜だけおねしょしちゃうんだ
一度、お子さんの「がまん尿量」を測ってみてください。
学校から帰ってきてからや休日などに、家でおしっこをがまんさせ、
「もう無理!限界!!」というときの排尿量を測定します。
正常のがまん尿量(膀胱容量)は、
小学校1年生で 150cc以上
小学校2年生で 200cc以上
小学校3年生以降 250cc以上
です。それ以下の場合は、膀胱の小さい「膀胱型」と言うことになります。
150~200ccだったな
膀胱型の夜尿症には、
「がまん尿トレーニング」(文字通りトイレを我慢します)が効果的で、
繰り返すことで膀胱容量が大きくなり、夜尿症が治まりやすくなります。
我が家の長男も、がまん尿トレーニングの効果もあって
半年後には280ccまで溜められるようになりました!
治療方法③ アラーム療法をしてみよう!
膀胱型の夜尿症に特に効果的な治療法であり、
最低3ヶ月続けることで、約7割の人が改善すると
言われているのが、「アラーム療法」です。
色々なメーカーからその器具が出ていますが、
我が家が使っていたのは日本製。アワジテック社から出ている「ピスコール」です。
就寝中、本人の無意識下におしっこが出る。
→オムツが濡れる。
→オムツに取り付けた送信機(ポケベル大)に電流が流れる。
→無線で受信機(スマホ大)が鳴る。
→親が起きる。本人を起こす。
→本人を無理矢理トイレに連れて行き、出れば排尿させる。
以上を繰り返すことで、膀胱が大きくなり、
またおしっこが出る前に、尿意を感じると脳が起き、体も起き、
結果夜尿がなくなる、という仕組みなんです。
パブロフの犬のような条件反射になるわけですね。
アラームが鳴ることで夜中に否が応でも起こされるので、
親子ともに不眠になり、断念してしまう人も少なくないのが現状ですが、
ただし継続しないと効果がないので、根気よく家族で治療に向きあっていく必要があります。
我が家もアラーム療法は大変でしたが、
アラーム療法を始めて3週間ほどで効果が出始め、
3ヶ月後には睡眠中でも脳内で夜尿をストップすることができるようになりました。
そして、治療から半年後、夜尿症が完治しました!
*我が家の壮絶な体験談はコチラ ★【アラーム療法「ピスコール」実際にやってみた体験談】
*我が家の治療経過はコチラ ★【夜尿症の治療経過② 経過を「ポイント」化してみたよ】
*アラーム療法器具についてはコチラ ★【アラーム療法:ピスコールの他に何がある?】
ピスコールは市販もされているので、気軽に始めることができます。
ただし治療には覚悟をもって!!続ければきっと効果があります!
治療方法④ 薬物治療をしてみよう!
夜尿症には、
①就寝中に作られる尿の量が多いから(多尿型)
②膀胱が小さくて尿をためられないから(膀胱型)
③多尿型+膀胱型だから(混合型)
という3つのタイプがあります。
多尿型<膀胱型<混合型の順で治療に要する期間が長くなります。
夜尿症に効く薬ってどんなものがあるのかな?
夜尿症に使われる薬には、
●抗利尿ホルモン薬(内服薬・点鼻薬)
●抗コリン薬(内服薬)
●三環系抗うつ薬(内服薬)
●漢方薬
などがあります。詳しくはコチラ ★【夜尿症の薬 効果と副作用】
多尿型の夜尿症は、抗利尿ホルモン薬の内服または点鼻(スプレー)投与により、7~8割が改善します。
膀胱型の場合は、抗うつ薬などの投与により、約3割が改善します。
混合型(多尿型+混合型)では、抗利尿ホルモン薬、抗うつ薬などを併せて投与することがありますが、その効果は3~4割です。
(出典:KYOWA KIRIN「夜尿症おねしょナビ」)
まとめ:夜尿症は治療を早く始めれば始めるほど、完治も早い!
夜尿症は多くの場合、命に関わる病気ではありません。
放っておいても治ります。
しかし、我が家の長男もそうでしたが、毎晩のおねしょは子どもの心に大きな傷となります。
わざとではない、
自分ではどうしようもできないことだからこそ、悲しくて悔しくて恥ずかしくて、
自信を喪失し、自己を否定する気持ちが大きくなっていきます。
けれど一度勇気をもって、専門医に相談してみてください。
また、ピスコールを始めてみてください。
お子さんのタイプにあった治療を受けることによって、
治療を受けないで自然経過をみるよりも早く夜尿症が改善するのです。
早く治療を開始すればするほど、治癒も早まります。
お子さんの自信も取り戻せます。
夜尿症で困っている皆さん、苦しい夜を送っている皆さん、一緒に頑張ってみませんか?
一日でも早く、
お子さんの夜尿が治りますように。
お子さんが自分に
自信を持つことができますように。
夜尿症で悩み苦しむ子どもが
一人でも減りますように。
心から願っています。